(2)「燐寸」ってどんな道具?
摩擦によって発火させ、火を得る用具のひとつ。
軸木の頭薬(塩素酸カリウム・二酸化マンガン・硫黄など)、容器などに塗付した側薬(赤燐・硫化アンチモンなど)を摩擦させて発火します。
今は、このタイプの燐寸がほとんどです。
昔の映像で、地面に擦って火をつけるシーンを見たことがないでしょうか。
このタイプは、燐寸の頭薬に発火剤(赤燐や黄燐)を塗付。
粗面ならどこでも摩擦させれば発火するため、今日では製造されていません。
燐寸も時代によって変化しています。
(『広辞苑』より)
(3)「燐寸」の由来
なぜ、マッチは「燐寸」と書くのでしょうか。
それは、マッチの形が由来となっています。
昔、マッチの発火剤としてリンが使われていたことを言いましたね。
リンは漢字で「燐」と書きます。
そして、「寸」は「短い。わずか」といった意味に。
このことから、短い棒にわずかな量の燐がついたマッチを「燐寸」と表したのです。
当て字ではあるものの、理にかなっていますよね。
「マッチ」は、ラテン語がもとになっています。
日本には明治時代に伝わり、伝わった当初は摺付木(すりつけぎ)と言われていました。
「燐寸」の漢字は歴史が浅く、昭和時代からです。
その後、燐寸を「マッチ」とカタカナ表記するようになりました。
(『広辞苑より』)
カタカナ表記しか見たことがない「燐寸」。
これを知れば、ほかの人も教えたくなることでしょう。
火を使う場面で燐寸を使って、話題作りをしても楽しいですね。
(恋愛jp編集部)