(2)「草臥れる」の意味
「草臥れる」には、下記の意味があります。
「(肉体や頭脳を使うことにより)疲れて元気がなくなる」
「長く使って、みすぼらしくなる」
ただ疲れるだけでは草臥れるとは言いません。
身も心もクタクタの状態が「草臥れる」ことです。
ギュウギュウの電車に乗り、職場で頭をフルに使い、帰りもギュウギュウ電車に乗る。
1日で草臥れてしまいますね……。
(『広辞苑』より)
(3)「草臥れる」の成り立ち
「くたびれる」は、なぜ「草臥れる」となったのでしょうか。
じつは「草臥れる」は、当て字です。
疲れて草に臥す意味である「草臥」からとったものになります。
日本古来よりある言葉で、昔の人は疲れ果てたら草の上に横になっていたのでしょう。
その漢字を使って、くたびれることを「草臥れる」と表しました。
当て字とはいえ、成り立ちが非常にわかりやすいです。
疲れ果てれば、うなだれるようにベッドに横になりますよね。
今も昔も、そこは変わりませんね。
(『広辞苑より』)
(4)「草臥れる」の類語
「草臥れる」には、どのような類語があるのでしょうか。
「疲れ果てる」「憔悴」「疲弊」「よれよれ」が「草臥れる」に類似しています。
それぞれの意味も一緒に見ていきましょう。
「疲れ果てる」の意味は、「すっかり疲れてしまう。疲労困憊する」
「憔悴」の意味は、「やせて衰えること。やつれること」
「疲弊」の意味は、「疲れ弱ること」
「よれよれ」は、物や気分的に使います。
「布・髪・衣類などが張りを失ってしわが寄ったり形が崩れたりしているさま」
「心身ともに疲れきって崩れ落ちそうなさま」
ぜひ覚えておくといいでしょう。
(『広辞苑』より)
つい口にする「草臥れる」。
実際、書くことはないですが、こう書くのだということ知っているだけで違います。
「草臥れたな~」と口にした際、この漢字を思い浮かべてみてください。
(恋愛jp編集部)