(2)「杓文字」の意味
「杓文字」とは、お米をよそう際に使う道具です。
ヘラ状になっているため、炊き立てで粘り気があるお米もくっつかず、お茶碗に盛り付けることができます。
現在は、米をよそう道具を意味しますが、元は汁物などをよそう道具も「杓文字」と呼んでいました。
実はこの「杓文字」、昔は別の名称で呼ばれていたのをご存知ですか?
「杓文字」と呼ばれるようになった由来についても、探ってみましょう!
(『広辞苑』より)
(3)「杓文字」の由来
「杓文字」はもともと、「杓子(しゃくし)」と呼ばれていました。
飯や汁などの食物をすくいとる道具で、小皿に柄を取り付けたものを「杓子」と呼んでいたのです。
「杓文字」と呼ばれるようになったのは、室町初期以降。
この頃から、宮中に奉仕する女官たちが衣食住に関する物事を、隠語で表現するようになったと言われています。
女官たちが使う隠語は「女房詞」と呼ばれ、頭に「お」を付けたり、語尾に「もの」「もじ」を付けるものが多かったよう。
その女房詞のひとつが、「杓文字」なのです。
(『広辞苑』より)
今回は「杓文字」の読み方や意味について調べてみました。
身近な道具の名称が、実は隠語由来であったことも驚きですね!
身の回りの物事の漢字表記や由来を調べてみると、新たな発見ができるかもしれませんよ。
(恋愛jp編集部)