(2)「慊焉」の意味
「慊焉」の漢字を見ても、どんな意味かは想像しにくいもの。
「慊焉」とは、2つ意味があります。
「あきたらず思うさま。慊如(あきたらなく思うさま)」
「満足の思うさま。慊然」
簡単にいえば、「ものたりない・ものたりる」といった感じの意味です。
お気づきかと思いますが、1つで2つの意味をもっている「慊焉」。
「慊」には、満足・不満足の両方の意味をもち合わせているのです。
そのため、状況によって使い分けます。
嫌に似ているので、「あまりいい意味では使われないでは?」と思うでしょう。
不思議な言葉ではありますね。
(『広辞苑』より)
(3)「慊焉」の使い方
満足・不満足の意味をもつ「慊焉」ですが、どのように使うのでしょうか。
さっそくご紹介していきますね。
まずは「不満足」としての「慊焉」。
「何をしても心の中は慊焉たるものがある」
「これでは自分は慊焉である」
慊焉と使うと難しくなりますが、ものたりないと置き換えるとそこまで難しくないです。
ものたりないというより、慊焉というと知的な感じになります。
つぎは「満足」としての「慊焉」。
「慊焉せぬ面持ち」
「慊焉とせぬ顔でこちらを見る」
普段の生活ではあまり使うことはないですが、感情としては経験があるでしょう。
「ものたりないな」と感じたとき、この状態が『慊焉』かと感じてみてください。
(『広辞苑より』)
1つで2つの意味をもつ「慊焉」。
使う場面によって、使い分ける不思議な漢字には驚きでしょう。
このような漢字はほかにもあるので、ぜひ探してみてくださいね。
(恋愛jp編集部)