(2)「嚊天下」は女性主導の言い方
もうご存じの方も多いでしょうが、嚊天下は女性が強いことをさします。
妻である女性の権力が強く、夫である男性は頭があがらないことです。
「妻の尻に敷かれているな~」と、職場などで耳にしたことがあるでしょう。
その男性の家庭は、女性が強い嚊天下であることがわかります。
「嚊天下」の「嚊」は、妻という意味に。
「嚊天下」の「天下」は、実権を握って思いのままに振るまうことです。
(『広辞苑』より)
(3)「嚊天下」の由来
現在は、女性が強いことをさす「嚊天下」ですが、本来の由来は違います。
本来は、「働きものの妻」が由来です。
群馬県でうまれた言葉で、上州(群馬県)は昔、絹産業が盛んでした。
女性は工女や織手として働き家計を支えていたことから、男性は褒め言葉として「俺の嚊は天下一」と言っていました。
これが「嚊天下」なのです。
今は悪い意味として捉えられている嚊天下は、じつは女性に対する最高の敬意。
女性のみなさん、胸をはりましょう。
これを言われることは、非常にいいことですよ。
(『広辞苑』より)
(4)「嚊天下」に対する言葉は?
嚊天下とセットとして扱われるのが、ご存じの「亭主関白」。
男性が絶対的な権力を握る家庭のことを亭主関白といいます。
亭主=結婚した男性が関白のように、権力を盾に威張った態度で振るまったことが由来。
嚊天下と比較すると、内容が天と地ほど違います。
亭主関白は、ただ威張り散らしているだけの男性。
嚊天下は、家族のため一生懸命働く素晴らしい女性になります。
このあたりは、しっかり線引きする必要があるでしょう。
(『広辞苑』より)
女性が権力を握るイメージがもたれる「嚊天下」。
本来は、女性を褒める言葉です。
しかし、家庭円満はパワーバランスがポイントになるので、支え合いましょうね。
(恋愛jp編集部)