(2)「土竜」はどんな生き物?
広くはモグラ目(食虫類)、また、そのうちモグラ科の哺乳類の総称。
毛色は黒褐色で、手は外を向き、手のひらは大きくて頑丈です。
眼はありますが、退化してほとんど見えません。
地中にトンネルを作り、ミミズや昆虫の幼虫を食べ、土を隆起させ農作物に害を与える生き物。
実際とのギャップに戸惑ってしまいますね。
一生懸命作った農作物を荒らされるのは、作っている人からすれば迷惑な話でしょう……。
東日本と西日本で土竜の種類は違い、東日本ではアズマモグラ、西日本はコウベモグラです。
コウベモグラはアズマモグラよりやや大きめのようで、基本的な体調は16cm程度のよう。
意外と小さいですね。
(『広辞苑』より)
(3)なぜ「もぐら」は「土竜」と書くのか?
「もぐら」が「土竜」と書くのは、「土を掘った穴が竜に似ている」という理由です。
敵に襲われることなく、縦横無尽に土の中を掘り進める姿は、まさに竜そのものでしょう。
見た目はネズミの容姿であるため、竜とはほど遠いですね。
ちなみに、中国で土竜は「みみず」のことをさします。
伝わったときに、どこで誤ったのでしょうね。
(『広辞苑』より)
(4)「土竜」の入った言葉
最後に、「土竜」の入った言葉をご紹介します。
「土竜打ち」「土竜叩き」「土竜鼹鼠」です。
「土竜打ち」とは、豊作を祈る正月一四日の行事のこと。
田畑を荒らすもぐらを追い払う意で、子どもたちが藁を固く縛った棒で土地を叩たきます。
「土竜叩き」は遊具の一種です。
ゲームセンターなどにあり、いくつもの穴から次々と顔を出すもぐらの人形を、ハンマーで叩いて得点を得て遊びます。
「土竜鼹鼠」は、もぐらの別名です。
意外と土竜を使った言葉は身近にありますね。
(『広辞苑』より)
土の中を掘って進む「土竜」。
土竜の由来も、なかなかおもしろいものがあるでしょう。
このほかにも、難読漢字の動物はいるので、ぜひ調べてみるのもいいですね。
(恋愛jp編集部)