(2)「論う」とはどんな状態のこと?
「論」とあるように、論じるなどの話し合いといったことをイメージするでしょう。
もちろん、そのイメージもありますが、正直いいものではありません。
「論う」とは、「物事の理非をあれこれ言いたてる。とやかく論ずる」という意味です。
実りある話し合いであればいいものの、はやしたてるような皮肉たっぷりに言うことはよくありません。
同じ「論」であっても異なる意味となるので、使い方を間違えないようにしましょう。
(『広辞苑』より)
(3)「論う」の由来
「論う」の「あげ」は挙げ、「つらう(つらふ)」は「あれこれとする」という意味です。
「つらふ」には、「いひづらふ」や「ひこづらふ」といった「づらふ」と同じに。
もともと、あれこれと(意見)を挙げる=論じるということが本来になります。
しかし、逆の意味として捉えて使うようになり、「論う」が悪いイメージとなったのです。
「あげ」が揚げ足を取るなどから連想され、このようになったのかもしれないですね。
(『広辞苑』より)
(4)「論う」を使った例文
最後に、「論う」を使った例文を見ていきましょう。
漢字では書きませんが、書くとなるこのような感じで使います。
「仕事でほんの少しのミスで論う惨めな同僚」
「ケンカがヒートアップし、ありもしないことを彼に論われた」
(『広辞苑』より)
難しくなさそうな漢字に見えてしまう「論う」。
しかし、中身はいいことで使われることがない残念な言葉です。
雑学程度に、まわりの人へ教えてあげるといいでしょう。
(恋愛jp編集部)