(2)「繙く」はどのような状態をさす?
繙くには、大きく二つの意味があります。
ひとつは「書物の帙の紐を解く。書物を開いて読む」
もうひとつは「隠れた真実を明らかにする」という意味です。
真実を明らかにするという意味として、繙くとよく聞くでしょう。
しかし、繙くには書物を開いて読むという意味もあるのです!
これは、「意外!」と思われたことでしょう。
しかし、書物を開いて読むほうが本来の意味になります。
その理由は、由来を見ればすぐ理解できるでしょう。
(『広辞苑』より)
(3)「繙く」と書物の関係
なぜ、「繙く」が書物と関係するのでしょうか。
意味にもあるように、書物の帙の紐を解くという動作の“ひもとく”から生まれました。
ご存じのように、昔の書物は巻物でしたよね。
巻物の中には、直筆で書かれた文があり、それを守るために帙(ちつ)と呼ばれる包む覆いの紐を解いて読んでいました。
非常にシンプルで、わかりやすいですよね。
(『広辞苑』より)
(4)「繙く」と「紐解く」の違い
同じ読み方をし、同じ意味として使われる「繙く」と「紐解く」。
違いはあるのでしょうか。
広辞苑によると、「繙く」と「紐解く」の意味は違います。
「繙く」は書物や謎を解き明かすのに対し、「紐解く」は「下紐を解く」「つぼみが開く。ほころびる」といった意味です。
ほとんどが「紐解く」とあらわしますが、ほとんどは「繙く」に。
間違いではないものの、正確に使うのであれば「繙く」がいいのではないでしょうか。
ただし、「繙く」は一般的ではありません。
迷うのであれば、ひらがなで「ひもとく」と書くのもひとつですよ。
(『広辞苑』より)
一度は耳にしたり、口にしたりする「繙く」。
意外にも「ひもとく」には、深いことがわかったのではないでしょうか。
雑学にもよさそうなので、ぜひ友人にも教えてあげてみてくださいね。
(恋愛jp編集部)