妊婦と同居している人が無料でうけられる“病気の検査”とは

妊婦と同居している人が無料でうけられる“病気の検査”とは

妊娠中は、感染症になりやすいことを知っていますか?

免疫力が低下することでウイルスや細菌に感染しやすくなるんです。
まれに胎児に影響が出るリスクもあるため、しっかりと気をつけたいですよね。

妊娠中の女性はもちろん、周りの人もうつさないように対策が必要です。
とくに気をつけなればいけない病気と、その検査について学びましょう。

検査って?


※多くの自治体で実施しておりますが、実施条件は各自治体により異なります。

解説!

風疹は、胎児に重篤な影響を及ぼす可能性がある病気です。
飛沫によりでヒトからヒトへ感染し、感染後2~3週間で発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状が出現します。

どうして妊婦は風疹の感染に気をつける必要があるのでしょうか。
それは風疹に感染すると「先天性風疹症候群」の子どもが生まれる可能性が高くなるからです。
(「先天性風疹症候群」は聴覚や心臓、視覚などの先天性の病気を引き起こす感染症です)
妊娠初期に感染した場合はとくにリスクが大きく、妊娠20週頃まで注意が必要でしょう。

早めの対策が大切!

このように風疹は妊婦にとってリスクの大きい病気ですが、妊娠中は予防接種を受けることができません。
そのため妊娠を希望する女性は、風疹に感染していないかどうかを事前に知ることが大切でしょう。
風疹抗体検査を受けることで、感染のリスクがある場合は妊娠を控えたり、ワクチン接種を検討することができます。

周りも感染対策を!

また妊婦だけでなく、同居する人も感染に気をつける必要があります。
風疹ウイルスを妊婦にうつしてしまうリスクがあるからです。
予防策として、風疹抗体検査は選択肢のひとつとなるでしょう。
妊婦や妊娠を同居する女性と同居している人であれば、一定の条件のもと、多くの自治体で無料で受けることができます。
条件は自治体により異なりますので、お住まいの自治体に問い合わせを。

風疹は、胎児にとって大きなリスクのある病気です。
他人事と思わずに、理解を含めて感染対策を実施しましょう!

参考:風疹について(厚生労働省)

イラスト出典:性教育いらすと

性教育いらすと代表佐藤ちと様Twitter

ライター

草案

助産師:MellowingCokeめい

監修医:新見正則医院院長、新見正則

1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。
2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。
2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。
現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。
新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。
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(MOREDOOR編集部/イラスト:性教育いらすと)