妊娠によって女性の体には、さまざまな変化があることを知っていますか?
そこで今回は、オハヨーバイオテクノロジーズ株式会社が女性を対象に行ったアンケート調査をご紹介!
妊娠・出産による体調変化に関する認知についてのアンケートです。
また、アンケート調査によってわかった、妊娠と歯周病との関係も深掘りしてご紹介していきます。
調査目的:妊娠・出産による体調変化に関する意識・実態把握
調査対象:20~40歳代の女性242人(うち出産経験者121人、未出産者121人)
調査期間:2023/6/4(日)~6/12(月)
調査方法:インターネットリサーチ
妊娠中に起きる変化として知っていることは?
「つわり」(67.4%)が最も多く、次いで「妊娠線」(55.8%)、「貧血・立ちくらみ」(48.8%)となりました。
「歯肉炎」を知っていると回答したのは全体の17.0%にとどまり、出産経験者は24.0%でしたが、未出産者においては9.9%と非常に低いことが分かりました。
栄養不足気味の人が多い!?
日本では、2,500g未満で生まれる「低出生体重児」が1975年以降増え始め、2005年から現在まで全体の約1割に達する状態が続いています。
他の先進国と比較しても高い数値となっており、痩せた女性が妊娠した場合、母体から十分な栄養を受けられないため、出生児の体重も低くなるようです。
このような若い女性の栄養失調は「新型栄養失調」と呼ばれ、摂取カロリーの不足に加えて、タンパク質や各種ビタミンやミネラルの不足が生じています。
ビタミンやミネラルをバランスよく摂ることが重要ですが、食事だけですべてをカバーするのは困難な場合、サプリメントを使用することで継続的に必要な栄養素を補充することも可能です。
産婦人科医・谷内麻子先生は、「妊娠中は葉酸だけでなく、鉄や亜鉛といった細胞内の代謝に必須なミネラル摂取をとくに心がけていただきたいです」と言われています。
妊娠と歯周病との関係は?
妊娠中は女性ホルモン(エストロゲン)が増加することで、歯周病の原因となる女性ホルモンが大好物である菌「プレボテラ・インターメディア」が増殖しやすく、歯肉炎が起きやすくなります。
歯周病は口腔内の環境を悪化させるだけでなく、妊娠経過にも影響することが知られています。
また、歯肉炎があると炎症物質のプロスタグランジンが産生され、これにより子宮収縮が引き起こされることがあるようです。
歯周病がある妊婦さんは、歯周病がない妊婦さんに比べて、早産リスクが2.27倍、低出生体重児のリスクは4.03倍高くなると報告されています(※)。
(※)Am J Obstet Gynecol,196:135,2007.
歯周病対策には……
毎日の歯磨きと定期的に歯科医で口腔内クリーニングを行うこと、それに加えて口内フローラを整えることで、歯周病の予防効果が高まると考えられています。
妊娠中は、つわりによって歯磨きが辛くなってしまうことがありますが、その場合は、無香料のものを使用するか、あるいは歯磨き粉を使用せずに磨くとよいかもしれません。
しかし、歯磨きや口内のクリーニングだけでは、口の中の善玉菌まで減らしてしまう可能性があるため、善玉菌であるロイテリ菌を摂取し、体内の菌バランスをコントロールすることが必要です。
歯磨き後にロイテリ菌のタブレットを食べることで口腔内の雑菌を抑えることも有効と考えられています。
ロイテリ菌は、歯周病予防だけでなく切迫早産予防にもつながります。
歯科医・若林健史先生は、『善玉菌を摂取し、お口からカラダ全体の菌質改善をする予防医療である「バクテリアセラピー」が副作用もないことから、妊婦さんにおすすめです』と言われています。
妊娠×歯周病
妊娠と歯周病との関係について、知らなかった方も多いのではないでしょうか?
アンケートによると、妊娠を経験していない方だけではなく、妊娠を経験していても知らない方が多いことがわかりました。
これから妊娠を考えている方は、栄養面はもちろん、歯周病もケアした体作りを意識してみてくださいね。
(MOREDOOR編集部)