体に異常を感じても、婦人科へ行くのを後回しにしてしまっていませんか?
違和感を覚えても、つい放置してしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。
1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。
産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。
新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。
Hさんの場合……
私が婦人科系疾患に気づいたのは不妊治療がきっかけでした。
20歳になってから生理周期は順調・生理痛もまったくなく、婦人科の病気なんて自分には無関係だろうと思っていました。
しかも結婚して4年、まったく妊娠する気配がなく、仕事を辞めて婦人科に通うことにしたのですが、その時初めて子宮内膜ポリープがあると診断されました。
ポリープ切除の手術だけではなく、不妊治療のための腹腔鏡手術がある事を教えてもらい、腹腔鏡手術と子宮内膜ポリープの切除手術を行いました。
その腹腔鏡手術で、子宮内膜症と、子宮筋腫がある事がわかりました。
子宮内膜症はエコーでは分からない腸の方にできていたようです。
さらに片方の卵管に穴が空いていることも分かりました。
膣のエコーは不妊治療をする前に市のエコー検診を受けていたのですが、その時には筋腫があるとか言われたことがなかったのでとても驚きました。
筋腫があると生理の出血量が多いようなのですが、今思えば、自分は夜用パットでも間に合わないくらいの出血が昼間に出ていたので出血量が人よりも多かったのかもしれません。
どんな治療を受けましたか?
子宮筋腫と卵管の穴は腹腔鏡手術で焼いてもらい、子宮内膜ポリープは腹腔鏡手術と同日に経腟で手術して治療しました。
手術は日帰りでできて、1週間後に再診して治療終了です。
子宮筋腫は子宮の外側にあるので妊娠には影響ないと言われて取らずに経過観察となりました。
今は無事に妊娠・出産することができてよかったです。
私が手術を行った婦人科の病院は、当時は手術はすべて自費診療で行っていましたが、今は体外受精も保険適応になったのでどこでも保険で手術を受けられると思います。
世の女性陣へ伝えたいことは?
私の場合はほとんど症状もなく、生理も順調だったので病気に気づくことができませんでしたが、不妊治療を行っている病院に行ったことで、婦人科疾患に気づくことができました。
自覚症状がなくても疾患を持っている女性は多いようなので、確認の意味でもクリニックの受診をおすすめします。
このエピソードに読者は
『腹腔鏡手術の入院期間が短くて驚きました。子宮や卵管にポリープが出来ることもあるとわかり、いい勉強になりました。』
『無事治療出来て良かったですね。生理の出血が多かったかも程度の違和感でも、ちゃんと病院へ行くのは大事なんだなって思いました。』
『不妊治療がきっかけでこのような流れを踏まれて、結果が全て良い方向に向き本当に良かったと思います。自分の経血の多さが2日目だからこんなものだろうとか思ってしまいますし、それが病気のサインだと気づきにくいので、やはり一番は定期検査を受けることが大事なんだと思いました。』
『妊娠を望んでいたということで、しっかりと検査して治療をすることができてよかったと思いました。』
など、さまざまなコメントが多く寄せられました。
違和感があるときは早めに婦人科へ
Hさんのように、自覚症状がなくても疾患を持っている女性もいるようですね。
定期的な健診が、隠れた疾患を見つけるきっかけにもなります。
皆さんも、何か違和感を覚えたときは早めに婦人科で受診してみてくださいね。
※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。
かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。
※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一
※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。
必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
(MOREDOOR編集部)