デリケートゾーンに痒みがあっても、人にはなかなか相談しづらいですよね。
何日も続くと、ただのかぶれではなく感染症なのではないかと不安になる方もいるでしょう。
そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。
1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。
産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。
新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。
Nさんの場合……
ある日突然、デリケートゾーンに頭がおかしくなりそうなほどの猛烈な痒みと痛みが襲ってきました。
綺麗に洗っても痒くて痛いのです。
数日後には黒い下着が真っ白になるほどのおりものが大量に出ていて、怖くなり仕事を早退して婦人科に行きました。
検査してもらい膣カンジダと診断されました。
どんな治療を受けましたか?
婦人科で膣錠を入れてもらい、塗り薬が処方されました。
あんなに痛くて痒かったのに、あっという間にどちらの症状もなくなりました。
すぐに大量のおりものも止まりました。
後回しにせず、すぐに婦人科に行けばよかったです。
世の女性陣へ伝えたいことは?
痒くてかいてしまうと赤く腫れてしまったり、さらにバイ菌が入り治りが遅くなります。
私はかきすぎて切れてしまい、かなり腫れてしまいました。
デリケートゾーンはいつでも清潔に保ち、おかしいと思ったらすぐに婦人科で受診しましょう。
このエピソードに読者は
『カンジダでこんなに大量におりものが出るとは知りませんでした。私はカンジダになったことはないですがかゆくて痛いというのは経験しているので凄く辛かったことでしょう。早く良くなって良かったですね。』
『いつもと違う症状が出ると不安になり、自分なりにケアしたことでより悪化してしまうという怖さを改めて感じました。まずいと思ってからすぐに受診して治療を開始できたことで症状の改善も早かったのだと感じます。おかしいと思ってからすぐに受診できるようなかかりつけ医の重要性を強く感じました。』
『こういうのは自然に治らないので、普通の皮膚疾患と思わずにすぐ診察を受けた方がいいですね。治って何よりです。』
など、さまざまなコメントが多く寄せられました。
注意事項
カンジダ膣炎は、性行為によってうつる疾患ではありません。
カンジダ菌は女性の膣の中に常にいる常在菌で、ストレスなどの免疫低下に伴い増殖することで発症し、75%の女性が生涯で少なくとも1回は罹患するといわれています。
誘因としては、抗菌薬内服後が最も多く、その他に妊娠、糖尿病、消耗性疾患罹患、化学療法、免疫抑制剤投与、放射線療法、通気性の悪い下着の着用、不適切な自己洗浄などがありますが、原因不明なこともあります。(産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編」CQ107より引用)
違和感を覚えたときは婦人科へ
デリケートゾーンの痒みや痛み、白いおりものは、膣カンジダが原因だったようです。
その後、膣錠を入れてもらい、塗り薬を処方され症状は治ったというNさん。
皆さんも、デリケートゾーンの痒みは放置せず、早めに婦人科で医師に相談してみてくださいね。
※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一
※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。
必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
(MOREDOOR編集部)