性行為の際に痛みを感じたことのある女性は多いのではないでしょうか?
中には、痛みだけでなく、膣内が切れてしまったという方も……。
そこで今回のMOREDOORでは、「性交痛を感じたエピソード」をご紹介します。
1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。
産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。
新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。
Aさんの場合……
私は元々性欲がなく、相手は2つ歳下でまだ性欲が強い時期でした。
断ることも申し訳なかったので受け入れたのですが、擦れる感じがしてとても痛かったです。
ハグなどで満足してくれる性欲が少ない男性としか付き合ったことがなかったので、驚きました。
どのようにして症状を改善しましたか?
産婦人科に行き、状況とそのタイミングを説明して診てもらいました。
膣内が少し切れていたので、軟膏をもらい、今後の改善策を産婦人科の先生に相談しました。
それを参考にして彼と過ごしています。
世の女性陣へ伝えたいことは?
性交を断ることも大切だと思います。
自分の気分が乗らないときは、それが原因で出血したり、子宮口が傷ついたりすることもあります。
その頻度について、しっかり話し合うべきだと思います。
(23歳/主婦)
違和感を覚えたときは専門家へ
気分が乗らないときに性行為をして、傷がついてしまったというAさん。
国連教育科学⽂化機関(ユネスコ)などによる国際的な性教育のガイドライン「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」によると、9歳〜12歳で習うべき項目として『望まない性的な扱われ方とは何かについて、また成長期におけるプライバシーの必要性について理解することが重要』と定義されています。
具体的には
「望まない性的な扱われ方を定義する(知識)」
「男女問わず、望まない性的な扱われ方はプライバシーと自分のからだを自分で決める権利の侵害であると認識する(態度)」
「プライバシーを守り、望まない性的な扱われ方に対抗するために、自己主張のあるコミュニケーションをとる(スキル)」といった項目です。
性教育にはこうした性的同意にかかわるコミュニケーションも含まれ、9歳〜12歳で学ぶよう定義されています。
自分のからだを守る権利は自分にあり、相手の人権を傷つけてはいけないことを、社会全体で認識していくことが大切なのかもしれません。
また、性交痛の原因は人によって異なりますが、主にうるおい不足、身体的特徴や体質、膣の炎症が原因となっている可能性が高く、また子宮内膜症や子宮筋腫といった婦人科系疾患が要因の場合もあります。
心や体の違和感、痛みは早めのケアと、何よりパートナーの理解が大切です。
皆さんも、不安や違和感を覚えたときは、まずパートナーに言葉で伝えること、そして婦人科での受診を考えてみてくださいね。
今回は「性交痛を感じたエピソード」をお届けしました。
※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。
必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一
(MOREDOOR編集部)