どこが違う?利用者だけでなく、介護スタッフの「自分らしさ」を生かす介護事業者の取り組みとは

どこが違う?利用者だけでなく、介護スタッフの「自分らしさ」を生かす介護事業者の取り組みとは

皆さんは「自分らしく働ける場所」で働きたいと思ったことはありませんか?

この記事では、11月18日に株式会社Jobrainbowが主催した、LGBTQ+フレンドリーな企業と求職者が交流できるイベント「ジョブレインボーしごとEXPO」に参加された企業をご紹介します!

イベントのテーマは「自分らしくを誇らしく」


性別、セクシュアリティ、年齢、国籍などに問わず、個人の能力が十分に発揮できる取り組み、ダイバーシティ&インクルージョン(以下D&I)を取り入れている企業が参加した本イベント。

自分らしい転職活動のためのメイクアップ・スーツ相談ブースなども設置されました。

今回MOREDOORでは、D&Iに力を入れている“株式会社more”の担当者へインタビューを実施!
D&Iにどんな風に力を入れてきたのか、その背景や経緯、今回のイベントでの気づきなどをお伝えします。

株式会社moreとは?


事業内容:通所介護・訪問介護・訪問看護事業を東京都世田谷区内の9拠点(瀬田・用賀・千歳船橋・成城・経堂)にて展開。

株式会社moreは、今年度で創業12年。
世田谷エリアのご利用者やご家族だけでなく地域のすべての人に対するきめ細やかなサポートで、“期待を超えるサービス”を目標に掲げ多くの人に支持され続けている企業です。

株式会社MORE▶️

D&Iについて従業員に対しどんな取り組みを?


ここからは、株式会社moreの担当者に伺ったD&Iに関する取り組みについてご紹介します!

➀個人情報の取り扱い

|面接時に伝えていること
⚫️仕事をする上で、セクシャリティに伴う想定事象
⚫️本人同意の上、経営幹部4名には情報共有されること

|入社後の対応
️⚫️社内で情報共有する必要がある時は、まずは本人にその理由と共に伝えること
️⚫️本人の意思でカミングアウトした時は、必ず担当者に共有してもらうこと

➁社内コミュニティ

「そもそも社内に当事者の方はいるの?」という声から発足した、希望者参加型の社内LGBTQ+コミュニティがあります。

社内報での当事者によるQ&Aコーナーなど、
あくまでも無理のない範囲で、当事者自身が社内理解促進のために関わっているそうです。

➂ダイバーシティ相談窓口

個別のサポートを担当する専門チームにいつでも相談できる環境を整備。
事業所内での掲示や入社時の書類と一緒に案内書を提供。

➃管理者任用基準項目

管理者の評価基準に「ダイバーシティ研修の受講」項目を新設。
その中で、年1回の「D&I検定」の受講を必須とすることで、社内理解の促進に繋げているそうです。

他にも「同性パートナーシップ制度」「通称名使用可」などの取り組みもあるんだとか。
面接時から始まり、入社後、社内啓蒙、上層部の理解促進やアップデート、各種制度に至るまで積極的に実施していることが伺えますね。

今回のイベントに参加したきっかけは?


(以下、株式会社more担当者)

『当社がD&Iを宣言するのは、当社理念である「感動の提供」がその根底にあります。

品質の高いサービスを提供するには、「相手の気持ちを慮り理解すること」が大切であると考えるからこそ、ご利用者様の「その人らしさ」を大切にすることと同じように、“そこで働くスタッフの個性も大切にすべきである”と考えています。

こうした当社の考え方に共感いただける方々と出会いたいと考え、今回の就活イベントに参加させていただきました。』

イベントに参加していかがでしたか?


『ジョブレインボーEXPOの企業紹介プレゼンにて、大切にしている「考え方」や「想い」をお伝えさせていただきました。

それもあってか多くの方々に当社のブースにお越しいただきました。
その中で、これまでの出来事やこれからの未来に向けた話、考え方など真剣に話をして下さる方が多かったのが印象的でした。

勝手な解釈かもしれませんが、当社の「考え方」「想い」に共感いただき、信頼していただいたからのことだと嬉しく思い、また自信にもなりました。』

今後、さらに取り組んでいきたいことは?


『介護は誤解や偏見の多い業界です。
介護に対する偏った知識によって、転職の可能性を狭めている方もいるかもしれません。
そこで、介護業界についてもっと知っていただけるように、今後も丁寧な情報発信を実施していきたいです。

また、当社では管理者の評価基準に「ダイバーシティ研修の受講」項目を新設しました。
「経営層や自分の上司が正しい知識を持っている」という安心感があると思います。

「D&I検定」を受講したからといって完成形ではないですし、そもそも「この内容を知っていればD&Iについては完璧!」なんてものはないと思います。
今後もアップデートを続けていきたいです。』

株式会社moreが社会に提供したい価値とは


『どんな仕事でも相手に寄り添い、その人がどう生きたいのか考えることが、サービスにも活きていると考えます。
介護の仕事は専門的な技術職だと思われがちですが、業務内容はいわば「家族の方が行うことの延長線上」。

技術よりも相手に対する思いやりが重要です。
そこに「その人しか持っていない知識・経験」が合わさることで、社員一人ひとりに唯一無二の提供価値が生まれます。

当社のように「その人らしさ」を大切にする会社があること、そして社会の中での「自分の価値」を必要としてくれる場所が必ずあることを知ってもらえたらと思います。』

自分を活かせる場所

思いやりを重要視する姿勢が、D&Iの取り組みにも反映されているようですね。

サービスだけでなく、人材にも思いやりが行き届くことで企業の成長にもつながるのかもしれません。

この記事をきっかけに、皆さんにとって「自分らしく」働ける場所が見つかること、そうした場所が増えていくことを願っています。

株式会社MORE▶️
ジョブレインボーしごとEXPO▶️

※画像出典:株式会社JobRainbow提供

(MOREDOOR編集部)