企業におけるLGBTQ+に対する取り組みが少なく、当事者が就労に困難を感じることがまだまだ日本には多くあります。
当事者の方が安心して働ける土台には、どんなことが必要なのでしょうか?
そこで今回は、「PRIDE指標」を5年間連続でゴールドを受賞した、株式会社日立ソリューションズの取り組みをご紹介します。
「PRIDE指標」とは?
「PRIDE指標」とはLGBTQ+に関する取り組みの評価指標を表しています。内容はPolicy(行動宣言)、Representation(当事者コミュニティ)、Inspiration(啓発活動)、Development(人事制度・プログラム)、Engagement/Empowerment(社会貢献・渉外活動)の5つの指標から採点されており、5点獲得した企業・団体はゴールドを受賞することができます。
それでは早速、内容をご紹介していきます。
日立ソリューションズにおける取り組み
日立ソリューションズでは、DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を、持続可能な社会における企業成長に欠かせないものと捉えていることから、2009年より専任組織を設置。
以下の取り組みを行っています。
Policy(行動宣言)
取締役社長が「Myじんけん宣言」の中で、人権尊重の方針と、「性別、性的指向、性自認」等による差別や個人の尊厳を傷つける行為を行わない事などを宣言しています。
Representation(当事者コミュニティ)
Ally(アライ)が集い、2017年に発足した従業員有志によるコミュニティは、勉強会や社外イベントへの参加など、積極的な活動を継続しています。
本年度は、IT業界LGBTQ交流会NIJITの有志によるイベント参加や、第31回レインボー・リール東京の映画を鑑賞し、意見交流会を開催しています。
Inspiration(啓発活動)
LGBTQ+に対する理解を促進し、従業員自ら考える機会として、「ダイバーシティ講演会」を毎年実施しています。
本年度は、メイクアップアーティスト、僧侶、LGBTQ+活動家と様々な顔を持ち、独自の視点で「性別も人種も関係なく皆平等」というメッセージを世界中に発信し続けている西村 宏堂氏によるオンライン講演や、「LGBTQIA+カフェセミナー」など全5回の講演会や座談会、セミナーを日立ソリューションズグループで開催しました。
Development(人事制度・プログラム)
家族の定義に「同性パートナー」を新設し、配偶者と同じ扱いとする福利制度を整備しています。
また、社員や社外からの訪問者が誰でも利用できるオールジェンダートイレを整備し、2022年11月より、ドレスコードフリー化を実施。
性別適合手術やホルモン治療に際し、「医療費補助」を受けることも可能です。
Engagement/Empowerment(社会貢献・渉外活動)
「職場におけるLGBTハンドブック」やeラーニングを、NPO法人虹色ダイバーシティ監修の下で作成し、社内に展開しています。
自分が安心して働ける場所
自分らしく、安心して働けることはどんな人にとっても大切で、社会基盤として必要なものです。
株式会社日立ソリューションズのような活動が広がることによって、すべての人が安心して働けることが当たり前となり、「就きたい職業」によって会社を選べるようになっていくのではないでしょうか。
(MOREDOOR編集部)