「つけるのが恥ずかしい…」ヘルプマークにまつわる当事者の事情

「つけるのが恥ずかしい…」ヘルプマークにまつわる当事者の事情

皆さんは、「ヘルプマーク」を知っていますか?

ヘルプマークは、東京都において、義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成されたマークです。

ヘルプマークを身につけた方を見かけた場合は、電車・バス内で席をゆずる、困っているようであれば声をかける等、思いやりのある行動を呼びかけられていて、令和3年10月31日時点で、全ての都道府県で導入されています。(厚生労働省HPより引用)
引用元:厚生労働省HP>>

しかし、いざヘルプマークを身につけた方がいい状況になった際、人によっては「恥ずかしい」「本当に助けてもらえるの?」と思う人もいるようで……。

そこで今回のMOREDOORは「ヘルプマーク当事者の体験談」を聞いてみました。

※当事者の声はさまざまですが、あくまで一例として、参考になれば幸いです。

息子を守れるように……

Tさんの場合

私の場合は、子どもがヘルプマークをつけるようになりました。

元々我が子は「恥ずかしい、困らないから大丈夫」と言い張っていました。

私としても、周りの目を気にしている気持ちも分かるし、強制はしたくなかったので、強く言えず……。

ある日、我が子と一緒に歩いていた時に、ヘルプマークを付けた方が困っているようだったので声を掛けました。

その様子ややり取りを見ていた息子が「助けてもらえるかも」と思ったようで、ヘルプマークをつけるきっかけになりました。

我が子にヘルプマークをつけて欲しいけれど悩んでいる方へ

何かあった時に、必ず助けてくれる人がいるとは限りません。

ですが、このマークをつけていることで「声がかけやすい、困っているところを手伝えてよかった」と思っている人がいることを伝えてあげると、もしかしたらヘルプマークに対する印象が変わるかもしれないですね。

(44歳/主婦)

ヘルプマークを身につけることで……

Tさんの子どもは、実際にヘルプマークを身につけた人が助けられている様子を見て、考え方が変わったようですね。

障がい者研究所の「ヘルプマークの認知度・利用状況に関する調査」によると、ヘルプマークを利用しない理由として「入手方法がわからない」「周囲の反応が気になる」「認知不足により役に立たないと思うから」と回答する人が多いのが現状です。(参考:障がい者研究所の調査結果)
参考:障がい者研究所>>
このマークを身につけるかどうかは、当事者の思いを尊重しつつも、「助けてくれる人がいる」ということを伝えたいですね。


◎MOREDOORのTikTokはこちら
◎MOREDOORのInstagramはコチラ

※この漫画はフィクションです。
■監修:大和行男(こころと美容のクリニック東京院長)子どものこころ専門医、精神科専門医
■イラスト:長月よーこ
■脚本:華丘侑果
(MOREDOOR編集部)