『お互いがHSPなカップルで…』すぅっと入りやすいアドバイスとは?

『お互いがHSPなカップルで…』すぅっと入りやすいアドバイスとは?

『お互いがHSPな私たち、2人らしく平和に。』

「繊細さん」という言葉でも知られるHSP。
近年SNS上でも、繊細さゆえの「生きづらさ」エピソードが多く共有され,多くの共感や励ましが集まっているようです。(日本心理学会より引用)

日本心理学会>>

そんな中、HSPのパートナーをもつ人は、日々の生活をどのように暮らしているのでしょうか。
そこで今回のMOREDOORでは、HSPのパートナーと付き合って8カ月が経過するKさんにインタビューを実施。

Kさんの日々の暮らしと、夫婦関係の専門家カップルセラピストからの意見をご紹介します。

※当事者の声はさまざまです。あくまで一例として、考えるキッカケになれば幸いです。

ーーパートナーがHSPかも?と気づいたきっかけは?


Kさん:私自身もHSPで、初対面でお話ししたその日に、この人もHSPだなと話した感じでわかりました。
彼が年上年下関わらず人と話す時に「すみません」「ごめん」を決まって冒頭に入れて話していたところが、HSPだなと思いました。

ーー日常生活を送る上で、悩んでいることは?

気を使いすぎて必要以上に相手に気を配りすぎてしまうこと。
仕事で、頼まれていない仕事でも自分がやるべきだと察してやってしまうことだそうです。

ーー解決に向けてどんな工夫を?


自分自身もHSPだからこそ、わかることを踏まえ『HSPの人はもともと気を使える人なんだから、気を遣おうなんて意識しなくても良いし自分のことだけ考えれば良いんだよ。』と、アドバイスをしました。

ーー工夫を凝らした解決策をとれた理由は?

自分自身がHSPで苦しい時期にそうアドバイスをいただいたことがあり、それを思い出して彼にも教えてあげようと思ってアドバイスできました。

ーーパートナーとは、どんな関係性を築いていきたいですか?

お互いにHSPなので、気を使うもの同士ですが、どちらも優しくおおらかなのが良いところなので、2人らしく平和に仲良くやっていきたいと思います。

ーー今後、社会に対して「もっとこうなったら良いのにな」と思うことは?


気を使いすぎることや些細なことで落ち込んでしまうHSPの性格を理解してもらえる職場や環境が増えればと思います。

カップルセラピストは2人の関係をどう見る?


パートナー間の関係改善を目的としたカウンセリングを行う、“カップルセラピスト”はお二人の関係をどう見るのでしょうか?
日本人カップルをはじめ、英語を母国語とする異文化・国際カップルの課題解決もサポートするカップルセラピストの吉田さんに話を聞きました。

ーーCさんのお話をどう感じましたか?

カップルセラピスト吉田さん:おっしゃる通り、いつも自分を犠牲にしてしまうとそれが当たり前になって、ずっと無理をしないといけない状況になってしまう。
HSPさんあるあるですよね。

しかしこのように大切なパートナーが苦しんでいる様子を見るのは苦しいものです。
なんとかしてあげたくてするアドバイスも聞いてもらえなくてお手上げ状態!となることも少なくないですが、今回のカップルさんのように「あなたは十分こんなことが出来ているよ。だからそんなに頑張らなくていいんだよ。」と肯定の上でアドバイスされるとすぅっと入りやすかったりします。

また、人のためなら頑張りやすいHSPさんなので、「私は大切なあなたが苦しんでいるのは辛いよ。私があなたを大切にするように、あなたもあなた自身を大切にしてほしいな。」という思いが伝わると頑張れる、なんてこともあるかもしれませんね。

私たちらしさを大切に


HSPのパートナーをもつと大変な面ばかりがクローズアップされがちですが、
実際の当事者から寄せられたのは「お互いにHSPだけれども、どちらも優しくおおらかなのが良いところなので2人らしく平和に仲良くやっていきたい」といった前向きな言葉でした。

パートナーがHSPであっても、そうでなくても、お互いが自分たちらしい寄り添い方を模索することで見えてくる解決策があるのではないでしょうか。

みなさんは、この記事を読んでどのように感じましたか?

コメント・監修者:吉田 亜里咲 (よしだ ありさ)
臨床心理士・公認心理師、COBEYAセラピスト。
2016年鳴門教育大学大学院修了。
スクールカウンセラー、心療内科、就労支援を経て、2021年よりカナダで依存症ケアを学ぶ傍ら、発達障害児の訪問支援に従事。2023年に帰国後COBEYAにカップルセラピストとして参画。日本人カップルをはじめ、英語を母国語とする異文化・国際カップルの課題解決をサポート。

(MOREDOOR編集部)