「全国に約67万台あるのに…」心停止後のAED使用率はわずか4.3%。医師が“無料アプリ登録者100万人”を目指す理由

「全国に約67万台あるのに…」心停止後のAED使用率はわずか4.3%。医師が“無料アプリ登録者100万人”を目指す理由

「AEDを動かすのは勇気じゃない。知識だ。」

心臓が原因で突然心停止となる人は、なんと1年間で約9.1万人。
一日に約200人、7分に1人が心臓突然死で亡くなっています。(日本AED財団HPより引用)

そんな中、日本AED財団が開発した無料アプリ「救命サポーター team ASUKA」が注目されています。

今回MOREDOORではこのアプリの企画を担う日本AED財団 減らせ突然死プロジェクト実行委員の千葉市立海浜病院 救急科 統括部長 本間洋輔医師へ話を聞きました。

ー「救命サポーター team ASUKA」とは?


AEDのマッピング、最も近くにあるAEDの検索、教育ツールなどAEDに関わるさまざまな機能が入ったアプリです。
AEDは、日本全国で約67万台あると言われています。ですが、心停止後のAED使用率はたった4.3%(総務省消防庁:令和5年版救急・救助の現況より)。

AEDは設置登録に対する法的義務がなく「せっかく設置されているのに、どこにあるのか分からない」ことが多いのが現状です。

そこで「救命サポーター team ASUKA」では、AED検索機能のほかに、AEDを見つけたら登録できる機能や、救命処置を学ぶ動画なども用意しました。

ーAEDをめぐる現状は?


AEDは日本全国にありますが、その多くが“屋内”にあります。

例えば夜間や休日で会社が施錠された後、近くで誰かが倒れても「建物の中に入れずAEDを持って来くることができない」場面があります。
また出かけ先などで倒れた人に遭遇した場合、「最も近いAEDの在りか」を瞬時に推測できる人はまれですよね。

さらに急に誰かが倒れたら、まず周りの人は頭が真っ白になってしまうのではないでしょうか。
AEDは、周りの人が冷静ではいられないことを前提に作られています。
AEDの使用は倒れてから5分以内が目標で、「電気ショックが必要かどうか」を自動的に判断してくれる、安全な器械です。


(画像出典:公益財団法人日本AED財団HP)
AEDと胸骨圧迫をすることで、救命率は大幅に上昇します(図)。
いざという時に胸骨圧迫とAEDが使えるように準備をしておくことが重要です。

ですので、
・AEDがどこにあるかすぐにわかること
・いざという時に備え、AEDや119番通報を含めた救命処置の方法を知っておくこと

この2つがとても重要だと考えています。

 ー「救命サポーター team ASUKA」の使い方は?


メールアドレスを登録すると、アプリ内のAEDマップである“AED N@VI”で個人が見つけたAEDを地図上に登録したり変更したりすることができます。
また“最寄りのAEDを検索”ボタンをクリックすると、現在地からAEDマップに登録されている検索した曜日、時間で使用できる最短のAEDまでの経路と、距離、およその分数が表示されます。
徒歩か自転車のどちらかをその場で選択することも可能です。

 ー「救命サポーター team ASUKA」には他にどんな機能が?

©Y.F/BKS

救命処置を誰でも簡単に学べる動画や、SNS機能もあります。

学んだり参加したりするごとに“バッジ”を獲得できる仕組みです。
子どもたちにも楽しく学んでもらえるように、うんこドリルとコラボした「うんこ救命ドリルAED編」もプレイすることができます。

AEDの講習は、多くの方が受けたことはあると思いますが、なかなか復習する機会はありません。
講習を受けて終わりではなく、日頃から身近に感じてほしいなと思い、親子で楽しんで頂ける機能を追加しました。

ー今後の活動は?


私たちは日本の1%の方にこのアプリを使ってもらうことを目標にしています。
数で言うとおよそ100万人。

より多くの方に使っていただくことで、全国67万台のAEDを網羅でき、助かるはずの命を助けられるはずだと信じています。

「救命サポーター team ASUKA」を通してAEDを身近に感じていただき、日本の救命率が上がって助かるべき命が助かるように、今後も活動を続けてまいります。
(日本AED財団 減らせ突然死プロジェクト実行委員の千葉市立海浜病院 救急科 統括部長 本間洋輔医師)

(画像出典・引用:公益財団法人日本AED財団HP)