生理の重さは、月によって異なる場合もあります。
しかし、痛みが強くなってきている状況なら注意が必要かもしれません。
そこで今回のMOREDOORは、「疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。
新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。98年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。最新刊『フローチャートコロナ後遺症漢方薬』はAmazonでベストセラーに。
Cさんの場合……
子宮内膜症と卵巣チョコレート嚢胞に罹りました。
それまで生理は量も問題なく痛みも軽い方だったのですが、あるときひどい生理痛に襲われました。
そこから隔月で同様の症状が続いたため、最初の痛みから半年経った頃に近くの産婦人科を受診しました。
卵巣が少し腫れているとのことでしたが個人院のため検査設備が整っておらず、紹介状を持って大学附属病院へ行くことになりました。
その後MRI検査や血液検査などを経て診断されました。
大きさは4cmほどでした。
どんな治療を受けましたか?
診断された頃は独身だったため、閉経状態にして子宮へのダメージを減らすジエノゲストという薬を服用しました。
これが私には合っていたようで、チョコレート嚢胞も小さくなっていきました。
その後結婚し、妊娠を望んでいたため服薬を終了しました。
しかし、まただんだんと大きくなってしまい、今度は8cmまでになってしまいました。
この間に1度妊娠と流産を経験しましたが、今後も引き続き妊娠を望む状態であれば一度摘出してしまうのが妥当ということになり、卵巣は温存したまま嚢胞部分だけを取り除く腹腔鏡手術を行いました。
世の女性陣へ伝えたいことは?
生理痛があるのが当たり前ではないそうです。
そのため生理痛が強い、量に不安があるのなら婦人科に行ってみてほしいです。
放置した分症状も悪くなっていくと思います。
内診が怖いという話もよく聞きますしその気持ちもよくわかりますが、目を背け続けて取り返しのつかないことになる方がもっと怖いです。
ほんの少し勇気を持ってぜひ受診してみてください。
※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのも良いので、検討してみてください。
生理痛は「あるのが当たり前」ではない
生理痛の原因は、子宮内膜症および卵巣チョコレート嚢胞だと判明したCさん。
生理痛は誰にでもあるものとつい放置してしまいがちですが、何かの疾患が原因である場合も考えられます。
もしつらい生理痛に悩んでいるのなら、近くの婦人科で診てもらってくださいね。
今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました!
※監修医:新見正則医院院長、新見正則
※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。
※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。
不安なときは必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
(MOREDOOR編集部)