体にできたできもの、放置しているという方もいるのでは?
なかなか改善しない場合や繰り返しできる場合には、疾患のサインであることも。
そこで今回は、「疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。
Mさんの場合……
掌蹠膿疱症。
ある日手のひらに小さなブツブツ(水疱)がいくつかできているのに気づきましたが、痛くも痒くもなく病院もお盆休みの時期だったので放置していました。
しばらくして水疱は膿疱となり、自然に治ると茶色くなりかさぶたになりましたが、また新しい膿疱が繰り返しできるように。
皮膚科を受診して塗り薬をもらいましたが、何も改善せず……。
ある日、職場で同僚に『これ鬱陶しいんだよね』と話したら、すぐにネットで調べてくれて『これじゃない?』と見せてくれたのが掌蹠膿疱症でした。
どんな治療を受けましたか?
初診ではトレムフィアという薬を投与できるかどうかの検査をし、鎮痛剤が処方されました。
2週間後に2度目の診察がありましたが、その時には胸の痛みも手のブツブツもだいぶ軽減されており、トレムフィアを投与できるという検査結果に。
しかし、その治療は高額になることから医師と話し合い『今後症状が悪化してきたら検討する』という形で、一旦通院は終了することにしました。
伝えたいことは?
手足のブツブツと胸の痛みが関連しているなんて誰も思いもしません。
私の症状は軽い方ですが、それでも胸の痛みはつらいです。
皮膚科で掌蹠膿疱症の診断をしてくれる医師もいますが、そこでは診断がつかない場合、他の病院で診てもらうことも必要だと思います。
違和感があるときは早めに専門家へ
胸の痛みと手足のブツブツが掌蹠膿疱症という疾患によるものだったことがわかりました。
皆さんも、違和感を覚えたときは早めに専門家へ受診してみてくださいね。
今回は「疾患に気づいたきっかけのお話」をお届けしました。
※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。
必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修医:新見正則医院院長、新見正則
1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。
2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。
2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。
現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。
新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。
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