性器について何か悩みがあっても、なかなか明かしにくいですよね。
ただ、気になる症状がある場合、早めに病院を受診すると、原因や対処法が分かるかもしれません。
そこで今回は、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。
Dさんの場合……
性交後しばらくしてから、性器の周りがかゆくて、最初は相手の毛が入ってきたのかな?と思っていました。
しかし、なかなか治らず、かゆみも強くて日常生活に支障が出るレベルに。
そこで、婦人科で検査をしてもらったらカンジダ膣炎を発症していました。
どんな治療を受けましたか?
まず検査をしてもらい、結果が出た時点で膣剤を処方されることに。
一週間膣剤を毎日入れて過ごしていたら、何とか治りました。
しかし、その後再発はしやすくなっており、蒸れて発症しやすい時は清潔を保つように注意しています。
注意事項
カンジダ膣炎は、性行為によってうつる疾患ではありません。
カンジダ菌は女性の膣の中に常にいる常在菌で、ストレスなどの免疫低下に伴い増殖することで発症し、75%の女性が生涯で少なくとも1回は罹患するといわれています。
誘因としては、抗菌薬内服後が最も多く、その他に妊娠、糖尿病、消耗性疾患罹患、化学療法、免疫抑制剤投与、放射線療法、通気性の悪い下着の着用、不適切な自己洗浄などがありますが、原因不明なこともあります。(産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編」CQ107より引用)
このエピソードに読者は
『特に恥ずかしさがあるため、なかなか病院に行くのが難しいですが、お医者さんもプロなので、恥ずかしさなど気にせず行くべきだと思いました。』
『常にケアを怠らずに清潔感を保つことの重要性を強く感じました。』
『相談しにくい部分もあるかもしれませんが、症状が悪化するとしんどいので勇気を出して相談するのが良いと思います。』
など、さまざまなコメントが読者から寄せられました。
違和感があるときは早めに婦人科へ
Dさんのように性器のかゆみや異常を感じたときは、勇気を出して婦人科を受診してみましょう。
なおカンジダ菌は女性の膣の中に常にいる常在菌。
カンジダ膣炎は、ストレスや風邪などの免疫低下に伴いカンジダ菌が増殖することによって発症する、女性であれば誰でも起こる可能性のある疾患です。
うつされるものではなく「性行為が原因ではない」ことを是非知っておいてくださいね!
今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。
※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。
必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修医:新見正則医院院長、新見正則
1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。
2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。
2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。
現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。
新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。
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(MOREDOOR編集部)