体に異常を感じても、婦人科へ行くのは勇気がいるもの。
受診することを、ついつい後まわしにしてしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。
1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。
産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。
新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。
Gさんの場合……
20代の頃におりものの量が多く、かゆみがあったので、婦人科で受診しました。
当時2歳だった長男が突発性発疹になり、私自身も疲れがたまっていた頃でした。
診察の結果、膣カンジダと判明しました。
先生に勧められ、子宮頸がんの検査も同時に受けたところ、「子宮頸がん高度異形成」の可能性もあるので、大きな病院で手術をした方がいいということでした。
どんな治療を受けましたか?
日帰り入院の手術を受けました。
異常のある組織をレーザーで切り取る「円錐切除術」という手術でした。
数十分で終わる手術とは言え、とても緊張していたことを覚えています。
切り取った組織は子宮頸がんではなかったので、経過観察となりました。
半年ごとに子宮頸がんの検査を受けていますが、その後再発はしていません。
世の女性陣へ伝えたいことは?
子育てをしていると自分のことは後まわしにしてしまいがちですが、「おかしいな」と感じたら病院で受診してください。
子宮頸がんは、早期に発見できれば私のように完治できます。
無料で検診を行っている自治体もあります。
また、疲れが溜まっていたり睡眠不足だったりすると、自己免疫力が低下してウイルスを排除することができないので、規則正しい生活がとても大切だと実感しています。
私も、疲れているときは家事を後まわしにして、子どもと一緒に寝るようにしています。
自分を大切にして、不安なことがあったらすぐに身近な人や病院の先生に相談してみてください。
注意事項
カンジダ膣炎は、性行為によってうつる疾患ではありません。
カンジダ菌は女性の膣の中に常にいる常在菌で、ストレスなどの免疫低下に伴い増殖することで発症し、75%の女性が生涯で少なくとも1回は罹患するといわれています。
誘因としては、抗菌薬内服後が最も多く、その他に妊娠、糖尿病、消耗性疾患罹患、化学療法、免疫抑制剤投与、放射線療法、通気性の悪い下着の着用、不適切な自己洗浄などがありますが、原因不明なこともあります。(産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編」CQ107より引用)
このエピソードに読者は
『小さいお子さんがいるのに疾患が見つかり手術になったことはとても不安だっだろうなと思いました。』
『おりものの量や痒みって、どのくらいまでが普通なのかわからないし、こういう体験談は大変勉強になります。やっぱり我慢せずにすぐに病院に行くことが色々な病気の早期発見に繋がるんですね。そして子宮頸がんの検査も……。タイミングは自分で作り早め早めに行動したいなと思いました。』
『同じような感じになっても怖いので、ちゃんと自分の体を知ろうと思います。』
など、さまざまなコメントが多く寄せられました。
違和感があるときは早めに婦人科へ
おりものの量の多さやかゆみを感じたことがきっかけで婦人科を受診したGさん。
違和感を覚えたときは早めに婦人科で受診してみてくださいね。
今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。
※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一
※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。
必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
(MOREDOOR編集部)