共に過ごすパートナーから、些細な言葉でも自分を思って言ってくれた言葉はとても嬉しいですよね。
その中でも、家事・育児などを労ってもらえたり感謝してもらえると、それだけで報われた気持ちなるのではないでしょうか。
そこで今回MOREDOORでは、「家庭内で感じた男女の不平等」をご紹介します。
Yさんの場合
私はパート、主人は正社員です。
ゴミ出しと風呂掃除は主人ですが、その他の家事は全部私です。
平日は主人もいないので、育児も私だけ、休日は主人は寝てることが多いので、平日休日関係なくワンオペなことが多くあります。
どんな気持ちになりましたか?
なぜ私ばっかりやらなきゃいけないのかと思います。
短時間といえども仕事しているのは同じなのにと不公平感を感じることも。
「ありがとう」「ご苦労様」と言ってくれるだけで嬉しいので、男女関係なく、お互いを尊重することが大事だと思います。
(39歳/パート)
どうやって対話すれば?
「コミュニケーションが大切」「相手に気持ちを伝えよう」とよく聞きますが、どうやって伝えればいいのか、私たちはあまり教わってきませんでしたよね。
パートナー間の関係改善を目的としたカウンセリングを行う“カップルセラピスト”はお二人の関係をどう見るのでしょうか?
家族療法・短期療法(ブリーフセラピー)を専門とし、これまで病院や教育現場などにおいて家族間の様々な課題解決をサポートしているカップルセラピストの福田さんに話を聞きました。
カップルセラピストからの言葉
パートをしながら、家事育児をほぼワンオペでこなしてこられたのですね。
そしておそらく、夫さんに強くは言えず、不公平感を抱えながら日々頑張ってこられたのかなと思いました。
そうした頑張りや我慢により、カップルの関係や家族の生活が保たれてきた側面があるにせよ、傷つきやフラストレーションでしんどくなっていないかが心配です。
対人関係においては、“I’m OK.You’re OK.”というアサーション、すなわち、自分と相手の双方を尊重した自己主張が望ましいとされています。
自分が感情的にすっきりできても、相手をただ傷つけるようなやり方ではよくありませんし、相手を立てていても、自分がひたすら苦しくなるようなやり方でもやはりよくありません。
ご自身が、家事育児で疲弊しきったり、不公平感を覚えたりしたときに、どのような自己主張になっているか。
相手のことを配慮しながらも伝えたいことを伝えるにはどのような言い回しがいいか。
その都度振り返ってみることは、ストレスの低減や二人の関係性の変化へ役に立つかもしれません。
また、直接口頭で伝えて夫さんの反発を買ってしまうなら、LINEや置き手紙で伝える、あるいは、家族や共通の友人など第三者から伝えてもらうなど、コミュニケーションルートを変えてみるのもいいでしょう。
その人にとってやりやすいアサーションも、相手にとって何が腑に落ちるかも十人十色です。
自分なりの伝え方を見つけてみてくださいね。
まとめ
ワンオペ状態になっていることに悩みを抱えているYさん。
自分とパートナーの双方を尊重した自己主張をすることで改善へと繋がるのかもしれませんね。
皆さんは、パートナーからどんな言葉をかけられたら嬉しいと思いますか?
監修・コメント:福田 凌(ふくだ りょう)
臨床心理士・公認心理師、COBEYAセラピスト、日本ブリーフセラピー協会京都支部講師。
2017年龍谷大学大学院修了。日本ブリーフセラピー協会第12回学術会議特別企画「ブリーフセラピストNo.1選手権 B-1グランプリ」優勝。
家族療法・短期療法(ブリーフセラピー)を専門とし、これまで病院や教育現場などにおいて家族間の様々な課題解決をサポート。
※この記事は実際に募集したエピソードを記事化しています。
(MOREDOOR編集部)