皆さんは、身近な大人の「さりげない一言」に、心がふっと軽くなった経験はありますか?
なかには、しょんぼりしていた孫娘のために、リビングを一瞬で「特別な場所」に変えてしまった、魔法のようなおじいちゃんもいるようで……。
今回MOREDOORでは、祖父母と孫の微笑ましいエピソードをご紹介します。
Sさんの場合
70代の私の父は、口数は少ないけれど、孫の話をいつも真剣に聞いてくれるタイプ。
4歳の娘もそんなおじいちゃんが大好きで、実家に行くと真っ先に甘えに行きます。
ある日の午後、おやつの時間のことでした。
娘が少し元気のない声で、保育園での出来事を話し始めました。
「一生懸命描いた絵を、先生にうまく見てもらえなかったの」と、ぽつり。
大好きなおじいちゃんに話を聞いてもらいたい。そんな娘の小さな寂しさが伝わってきて、部屋の空気も少しだけ沈んでしまいました。
祖父が用意してくれたのは……
すると、黙って話を聞いていた父が、何も言わずに席を立ちました。
しばらくして戻ってきた父の手には、娘が描いたあの絵が。
父はリビングの壁にその絵を丁寧に貼ると、落ち着いた声でこう宣言したのです。
「ここは『じいじの美術館』今日の展示は、この素敵な絵だよ」
その一言で、娘の表情は一気にパッと明るくなりました。
「これはね、お花をね……!」と、今度は得意げに絵の説明を始める娘。
隣で母(祖母)も「本当に素敵な色だね」と相づちを打ち、リビングはあっという間に賑やかな鑑賞会へと変わりました。
大事なのは思いやり
最後には、父が「次の新作も楽しみにしてるよ」と一言。
娘は「また描いてくるね!」と、すっかり自信を取り戻した様子で約束をしていました。
子どもを励ますのに、必ずしも正論やアドバイスが必要なわけではないのだと、父の背中を見て気づかされました。
相手の気持ちを丸ごと受け止め、少しだけ視点を変えてあげる。
大人の余裕が生み出す「居場所」の温かさが、何よりも娘の心を癒やしてくれたのだと感じ、私も思わず笑顔になった出来事でした。
(33歳/会社員)
じいじの美術館
おじいちゃんが壁に貼った一枚の絵は、誰かに認められたいと願う孫にとって、世界で一番誇らしい勲章になったはずです。
飾られた絵を見つめる二人の笑顔は、言葉以上の深い絆でしっかりと結ばれたようですね。
皆さんは家族のほっこりエピソードはありますか?
※この記事は実際に募集したエピソードを記事化しています。
(MOREDOOR編集部)

