――今回の取り組みに至ったきっかけは?
実は以前、完全個室のベビーケアルームを展開しているTrim株式会社のmamaroで販売代理店をしていました。
その時の活動を通じて、施設の方との関わりの中で、「子育て世代に必要なものではあるけれど……」と必要性を認識いただく一方で、高額な費用や決裁権の問題に直面し、モヤモヤしていたんです。
さらに従来の授乳ブースは、ベビーカーを外に置く必要がありました。
授乳をするとき、ベビーカーを置いて、荷物を全て持ち、さらに赤ちゃんを抱っこして中に入るママたちの状況をみて、「一人で利用することのハードルの高さ」を感じていて、どうにかしたいと。
私にできることは、少しでも施設側が導入しやすいよう価格が低い商品を作ること、そして、ママやパパが安心して利用できるようなブースを提供することではないか。
そうした思いから理想に近い商材を探し、宮城県の『みやぎ・どこでも授乳室プロジェクト』にたどり着いたんです。
宮城県のプロジェクトはどのように知りましたか?
まずは自分の理想に近しいブースを作っている企業がないか、授乳室などのワードをしらみつぶしに検索しました。
調べていると、宮城県内で試験的に運用していた『みやぎ・どこでも授乳室プロジェクト』にたどり着き、直接電話をしてお話を伺えることに。
このプロジェクトは、宮城県知事の娘さんが出産し、お孫さんのためにベビーカーが必要だという状況から、知事自身がおんどを取り、ベビーカーのまま入れるベビールームの設置について考えたものでした。
電話で取り組みを提案したところ、「そういった申し出が今までなかった」とおっしゃっていました。
その後、木材会社などを紹介してもらい、自身の理想に近いプロジェクトの展開につながりました。
その時は、素直に「嬉しい!これだ!」と思いましたね。