「遠回りになるけれども、まずは自分たちのからだに何が起こっているのかを純粋に知りたいんです」
毎月多くの女性が直面するPMS(月経前症候群)。
お菓子メーカー大手の株式会社ロッテがこのPMSの“見える化”に着目し、その解明に乗り出したことをご存知でしょうか。
「なぜロッテがPMSの研究を?」
今回MOREDOORではこのプロジェクトの背景を取材しました。
いまだ解明されないPMSの謎
2024年に経済産業省は「女性特有の健康課題による社会全体の経済損失」が年3.4兆円程度にのぼると試算を発表。
そのうち生理やPMSにかかわるものは5,700億円にのぼります。(※引用:経済産業省HP)
PMS(月経前症候群)とは、生理(月経)の3~10日前からいろいろな精神症状・身体症状が始まり、生理が始まると軽くなったり治ったりするものです。
症状は、イライラする、怒りっぽくなる、うつ状態、頭痛、食欲増加、耐えられない眠気など、人によっても時期によってもバラバラ。
例えば熱があるときは、体温を測れば身体の状態がわかりますよね。
ですがPMSはそういった客観的に理解できる指標がほとんどありません。
そのため女性たちは皆「自分のPMSレベルがどの程度なのか分からない」ですし、もちろん周りの人に「自分がどのくらいキツイのか」を伝えることも困難です。
女性の約8割は生活に支障を感じると回答
実際、PMSを感じたことがある女性はなんと全体の約9割(※)。
さらに約8割が「仕事や生活に支障が出る」と回答している(※)ほど、女性にとって非常に身近な健康課題であるにも関わらず、症状の数値化など研究が遅れている分野でもあります。
(※株式会社ロッテ調べ 引用元:PRTIMES)