なぜロッテがPMSの研究を?
ロッテといえばガーナチョコレートやクランキーなど、お菓子が有名な食品メーカー。
ですが実は、長年にわたり子どもからお年寄りまでの健康課題に向き合ってきたことはあまり知られていません。
プロジェクトの中心を担う「ロッテ中央研究所」の担当者に、その背景やプロジェクトにかける想いを伺いました。
「わたしたちはお菓子メーカーですが、当社のパーパスは“独創的なアイデアとこころ動かす体験で人と人とをつなぎ、しあわせな未来をつくる”こと。
一見お菓子とPMSは離れているように思われますが、しあわせな未来をつくることを目的としているので、女性の健康を維持する、推進していくところも弊社の目標の一つと考えています」
女性の健康課題の中でなぜPMSに着目したか
「それは、非常に多くの女性が悩んでいるにも関わらず、科学的に未解明の部分が多く残っていたからです。
『そもそもPMSってなんだろうね?』という疑問がまずありました。イチから論文を読みあさってみたのですが、いまひとつパッとわかりやすい情報がでてこない。そこで社内アンケートをとったところ、対策をとりたいけれど“やり方がわからないからとっていない”人が多いことがわかりました」
「たとえば生理痛は鎮痛薬を飲むなどで対処できますが、PMSによる猛烈な眠気や食欲などの対策はどうしていいかわからない人が多くいました。
私たち自身も、“?”状態で……。
そこで、そもそもどういう経緯でこのような症状が起こり、私たちのからだに何が起きているのかを知ることからはじめようと。
製品やサービスの提供には遠回りになるかもしれないけれど、根本的な研究からチャレンジしようと決めました」